こんにちは!チューターの永田です。 私はつい最近まで情報工学科にてその名の通り情報工学を学んでいました。といっても、大学の授業では実際に現場で行われていることをそのまま学ぶのかと言われればそうではなく、その内容は例えるなら道具の扱い方を教えてもらうようなもので、その道具で何をするかまではあまり触れられることはありませんでした。 そこで、せっかく得た道具と扱い方を何かに活かせないかと考えた私が目をつけたのが、当時ハマっていたソーシャルゲーム「遊戯王 デュエルリンクス(以下リンクス)」です。
リンクスは基本的に遊戯王というカードゲームで対戦することがメインのゲームですが、その一方で漫画やアニメ等の遊戯王ファンのためのキャラクターゲームという側面もあり、対戦を満足に行うためには多種多様なキャラクターを手に入れてそのキャラクターのレベルを上げる必要があります。レベルを上げる過程で様々なアイテムを入手できるのですが、基本的に手動でCPUとの対戦を何回もこなす必要がある上に、(私から、そしておそらく多くのプレイヤーからしても)その作業自体は苦痛そのもので、面白くもなんともないという大きな問題点を抱えていました。 私はこのCPU対戦でのレベル上げ部分を画像認識により自動化できるのではと考え、早速取りかかりました。4年生にもなり人工知能の研究をしていた私にはさほど難しいことでもなく、その日のうちに自動化には成功して、以降は色々なオプションを実装するまでにも至り、もはやゲーム自体よりプログラミングを楽しんでいるとも言える本末転倒な状況でした。
さて、自動化に成功してから程なくして、リンクスにて大規模な大会が開かれました。優勝者は海外で行われる決勝戦への出場権を手にすることができるということで大きな盛り上がりを見せた最中、Twitterにてあるツイートを目にしました。不正なツールを使って大会に出場していたプレイヤーがBANされた、というのです。それに伴ってかはわかりませんが、大会に関係ないツールを使っていた多くのプレイヤーにも直接警告が発せられたという旨のツイートも同時に確認しました。 当然ながら自動化もリンクスの規約上禁止されている違反行為です(規約違反であって法律違反ではありません、念の為)。では私はといえば、規約違反は承知の上でバレないだろうと高を括っていましたし、結局のところ私には警告は来ていませんでした。それでもなお、そのツイートを目にしてすぐ自動化は取りやめました。理由はもちろんお分かりの通り、BANされるのがただただ怖かったからです。情けないですね。
まあ側からしたら最初からそんなことすんなって話ですが、これは一時の欲望に勝てなかった私の心の弱さです。大学で学ぶことはそれなりに高度であるが故、悪用をしようと思えばもっと悪いことでもできてしまいます。 であればこそ寸刻の誘惑を振り切り知識を正しく使うように、またそのように指導することを心掛けたいと思います!
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