獣医学部で何を学ぶの??
はじめまして、Sラボチューターの齋藤凌です 現在は東京大学農学部獣医学専修の6年生で、来年からは博士課程に進学予定です
初対面の人にこんな自己紹介をすると、 獣医学部ってことは獣医さんになるんでしょう?うちの子が具合悪くなったら診てくれる? そんな質問を今まで何回されてきたでしょうか 別に獣医学部の人が全員小動物臨床に進む訳ではないのです 細かいことを言えば、そもそも東京大学に獣医学部なる学部は存在しないのですが、面倒な奴だと思われるのも癪なので訂正しません ただ、自分が研究を生業にしようとしている以上は、獣医学部=小動物臨床のイメージを払拭せねばなるまいとは思うのです
だったらお前は獣医学部で何を学んでいるんだと、みなさん聞きたくなってきたところだと思います そこまで言われたならば答えずにはいられませんね 僕が大学院に行ってまで学んでいる/学びたい事は、病理学です
病理学って、なに、という疑問が浮かぶ人が大半だと思いますのでざっくりと説明すると「顕微鏡でスライドを見て、どんな病気なのか診断する」事がメインの学問です 病理医を題材としたドラマとして、フラジャイル、という作品が以前放送されていましたね、獣医学でもやっていることはだいたい同じです
ただ、決定的に違うところがあります それは扱う動物種の多様性です いくら近縁種だからって、チンパンジーやゴリラの診察をするお医者さんがいますか? そういった類人猿の診察から、犬や猫など、多様な動物種を扱うのは、獣医の仕事なのです 特に病理学では、剖検、という死因の解明のような事をするので、なおさら様々な動物と接する事になります
剖検についての詳しい話をFacebookですると炎上しそうなので書きませんが、興味ある方はSラボまで遊びに来てくださいね